漢方内科 木村豪雄医師へインタビュー

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2022/09/28

漢方内科 木村豪雄医師へインタビュー

漢方内科 木村 豪雄
 

専門
内科一般/東洋医学
日本東洋医学会漢方専門医・指導医
福岡大学医学部 臨床教授
経歴
福岡大学医学部卒業
福岡大学医学部脳神経外科医学博士
麻生飯塚病院東洋医学センター
ももち東洋クリニック

 

桜十字福岡病院の漢方外来では、冷え性・慢性疲労・胃腸虚弱・生活習慣病などでお困りの方など幅広く治療対象としています。最近では予防医学の観点からも漢方が見直されており、受診者も増えている状況です。そこで今回は、漢方内科の木村豪雄医師にお話を伺いました。

 

漢方薬との出会い
大学卒業後から15年程は脳外科医として、多くの手術をしていました。ある時、頭痛や痺れといった術後後遺症が改善しない患者さまがいらっしゃいました。鎮痛剤を処方しても痛みの根本を改善できない…そんな時、その患者さまに漢方薬を処方したら、抜群の効果を発揮! そこで、しっかり漢方薬について勉強したいと思い、九州で漢方薬について学べる病院へ転勤しました。

 

日本の伝統医学
漢方薬とは、いくつもの生薬を組み合わせて作られる医薬品です。もともとは食べられない時代に栄養を取るために開発された薬でした。それが長い年月をかけて、一人ひとりの体質に合わせて発展した日本の伝統医学です。
子どもから高齢者まで幅広く使用しますが、冷え性や肌荒れなどで悩む女性が特に多いです。男性は少ないですが、ストレスで環境に対して体調を崩し、漢方薬を使用する場合もあります。風邪などの急性疾患の時に飲んだらすぐ治る漢方薬もあります。高血圧や糖尿病など慢性疾患になると長く飲む場合があります。

漢方薬は病院処方がお勧め
薬局の薬剤師さんとお話して自分に合った漢方薬を選ぶことは難しい。なぜなら、例えば冷え性だからといって漢方薬を買ったとしても、原因は食事だったり洋服の着方だったりするため、効果が出ない場合があるからです。また、薬局の漢方薬は容量が少なく、病院で購入するより割高です。

日々身体の状態は変化するため、使用する漢方薬も変えていく必要があります。外来では一人ひとりと向き合うため、患者さま1人に対して10分程度じっくり話を聞くようにしています。症状だけではなく、生活習慣についても深掘りして、いつかは薬がいらない状態にすることが理想ですね。

漢方薬の処方には、「煎じ薬」と「エキス漢方」の2種類があります。煎じ薬は、生薬を自ら煮出す方法で、洋服で例えるとオーダーメイドのようなものです。一方、エキス漢方は粉末化されているもので、既製品のようなものです。私は、エキス漢方をそのまま処方するのではなく、患者さまの状態に合わせて配合し、イージーオーダーのようにしています。患者さまの状態は日々変化していくので、その都度、薬も変えています。

 

季節の変わり目は体調を崩しやすいものです。漢方外来では季節の変わり目の体調不良や胃腸虚弱、慢性疲労、めまいなど幅広い症状を治療対象としています。このような症状でお悩みの方は是非ご相談ください。

     

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