11月17日(日)、春吉校区の方々を対象にした「インクルーシブ防災訓練」が春吉小学校にて開催され、福岡桜十字からは訪問リハビリテーションやリハビリ部のスタッフが参加しました。
インクルーシブ防災とは「障がい者や高齢者を含むあらゆる人を取り残さない防災」という考え方で、福岡市では令和4年度から地域における「個別避難計画」作成を支援するワークショップを実施するなど、インクルーシブな防災を実現するための取り組みを毎年行っています。
消防隊によるAED訓練や消化器使用体験などが行われるなか、福岡桜十字は、春吉・高宮校区事業所ネットワーク(いこっかネット)のメンバーとして、地域住民の方々に車いすの乗車体験を行ったり、アイマスクを装着して視覚障がいを疑似体験いただく企画を実施しました。どちらも介助する側・される側双方を体験いただくことが大切だと考えています。そのなかで、災害が起きた際に要支援者がどういう状態になるのか、またどう介助したらいいのかを考える機会になればと思っています。
実際に、小学校の小さな段差やスロープを利用して、実際の車椅子ユーザーや視覚障がい者の方への声のかけ方を意識しながら介助する方法を学んでいただきました。
先月の福祉体験から引き続き参加された方は、自信をもって介助を行えている方が多く、繰り返し経験することで知識や経験の蓄積につながっていると改めて感じることができました。
また、今回は小学生からご高齢の方まで幅広い年齢層に参加していただくことができ、地域の要支援者を意識するいい機会になったと思います。
インクルーシブ防災の実現を目指すうえで、障がい者への対応を繰り返し学ぶ機会を作っていくことは、とても重要なことだと考えています。過去の災害でも、障がい者や高齢者が取り残されて亡くなるケースは少なくありません。そのため、いざ災害が起きた時に、“障がい者や高齢者を誰ひとり取り残さない”ためにも、日頃からの防災訓練を、福岡桜十字では引き続き実施していきます。
来月8日には、高宮校区でも開催が予定されており、福岡桜十字も参加予定です。事前にインクルーシブ防災にむけた講座も開催予定で、今回のような要支援者を含めた自助・互助の活動性の意義をより深められる内容となっています。
(Posted by 訪問リハビリテーションスタッフ)