人間ドック・健診センター センター長
放射線科医 髙司 由理子
- 専門
- 放射線科診断専門医/検診マンモグラフィー読影認定医
- 経歴
- 大分大学医学部卒業
- 大分大学医学部付属病院
- 鶴友会こが病院
- 社会医療法人敬和会 大分リハビリテーション病院 副院長
- 敬和会健診センター センター長
- 社会医療法人財団天心堂へつぎ病院
今年4月に人間ドック・健診センターのセンター長に就任した髙司由理子医師。センター長として初めて取り組んだ、母の日に乳がん検診をプレゼントするというイベントは、メディアにも取り上げられるなど大きな反響を呼びました。どのようなセンターを目指すのか、お話を伺いました。
ひとつのストーリーとしての健診
人間ドックや健診は自分の体の状態に思いを寄せていただく貴重な時間です。病院はその検査当日だけに意識がフォーカスしがちですが、受診される方にとっては、当日だけではなく予約するところから結果が届くまでが健診というひとつのストーリーなのです。検査の前後も含めた取り組みを印象深いものにすることで、一連の体験がより素晴らしいものへと昇華されると考えています。センターのスタッフ同士はもちろん、健診の予約受付や結果を送付する部門との連携を密に強化し、「桜十字福岡病院で人間ドック/健診を受けて良かった」と思ってくださる方をひとりでも増やしたい、そのために予約〜健診当日〜結果までトータルでの提供価値を高める取り組みを行っています。
地域社会への貢献
また、年1回だけではなく、受診者さまを健康に導くサポートを継続的に行っていくことも大切だと考えています。いつまでも元気に過ごせる、健康寿命を延ばすお手伝いができるセンターが目標です。その一環として、健診・検査だけにとどまらず、地域のみなさまと定期的に行う文化的交流にも力を入れております。地域社会への貢献は病院としての使命。それらの取り組みを通して、予防医学の重要性を訴えていきたいと考えています。
近いところでは、8月1日の「肺の日」に、低線量の肺CTや禁煙指導を絡めた禁煙啓発活動を行いました。その他にも、10月のピンクリボン月間には様々な新しいイベントを企画しています。冬には市民講座も開催予定で、テーマにまつわる簡易検査や保健師のアドバイスができればと考えています。
また、地域社会への貢献という点では、地場の対中小企業向けサービスも忘れてはいけません。現在、法人労働法令では従業員数50名以上の事業場であれば、健康管理のために産業医の設置やストレスチェックの実施などが義務付けられています。しかしながら、50名以下の事業場には義務付けられていません。そういった地元の中小企業に対しても継続的にサポートできるような、従業員数を問わないサービスを産業保健チームと一緒に検討しています。
信頼できるスタッフと共に
私は放射線科医として健診業務に長く携わってきました。桜十字福岡病院に着任した際は、ホテルのような美しい外観と清掃が行き届いた清潔感のある病院だなというのが第一印象でしたが、実際に仕事をすると、コンシェルジュさんのホスピタリティの高さや、健診をスムーズに短時間で効率よく行う高度なシステムに驚かされました。
仕事を共にするスタッフも能力の高い方ばかり。同時に人柄も素敵な方ばかりで、私が行った提案に対しても積極的に関わってくれ、より良くしようという気持ちに溢れています。役職や立場に関係なく率直に安心して意見を述べられる風通しの良い環境をつくることがセンター長である私の役目でもありますが、このスタッフ達とならやっていけると感じています。これからもコミュニケーションを大切に、スタッフみんなで楽しみながら様々な取り組みをしていきたいと考えています。