地域包括ケア病棟で力を入れている取り組み「食思向上」プロジェクトでたこ焼きの会を実施しました。
食思向上プロジェクトとは
食思向上とは、なかなか口からお食事を食べられない患者さまに、病院食や補助食品で栄養を補うのではなく、患者さまが好きなものを美味しく楽しく食べていただく取り組みです。これにより、食欲以外の様々な意欲の向上、ひいては生活の質の向上にもつながっています。これまで、「ラーメン」「チョコレートフォンデュ」「ぜんざい」など、嗅覚・視覚でも楽しめるお食事をご提供しました。
職員も驚き「こんなに食べられるの!」
このプロジェクトをはじめるにあたって、病院として管理栄養士が患者さまの健康を第一に考えて提供している病院食ではなく、本人の嗜好に合わせて好きなものを提供して良いのか、不安な気持ちもありました。やってみた結果は、衝撃的でした。これまで全く食べる意欲がなかった方がどんどん食べているのです。患者さまが嬉しそうに食べているのを見てスタッフも自然と笑顔になっていました。
そして、「足りない栄養は補助食品で補う」という考えに縛られていたことに気づきました。患者さまにとっての本当の喜びは、栄養を取ることでだけではなく、好きなものを美味しく楽しく食べること。それが食欲向上に繋がり、口から食べることに繋がるのです。
今回の「たこ焼きの会」では、病状の影響による食欲不振であまりお食事を食べることができなくなった旦那さまがたこ焼きをご自身で食べる姿を見て、嬉しくて涙を流されている奥さまもおられました。
入念な事前準備と反省会
このプロジェクトを実施するにあたって、入念な事前準備を行っています。事前に試食会を開き、喉につまらせないかなど安全面に配慮して実施します。たこ焼きの会の後には反省会を実施し、普段ご提供する食事のご提供方法に活かしています。
次回は「中華の会」ラーメンと餃子をご提供します。とても楽しみです!
入院については入院病棟のご案内のページをご覧下さい。
(Posted by 看護部)